有料老人ホームでの仕事は、入居者の入浴や排せつなどの身体介助や、食事の準備や掃除などの生活介助がメインである。特に身体介助は肉体的にきつい仕事であるため、体力に自信がある人に向いている。介助の仕方によっては腰や背中に負担がかかることも多く、腰痛などの持病がない人の方が働きやすい仕事ともいえるだろう。夜勤もあるので生活のリズムも崩れやすく、やはり体力があることが最も重要な要素となる。
有料老人ホームでは、入居者が楽しい時間を過ごせるようにレクリエーションを行っており、それらのイベントを企画実行するのも介護士の仕事である。入居者は人との触れ合いや会話を求めていることが多く、積極的に話しかけたり、話を聞いてあげたりすると喜ばれる。そのため、入居者に話しかけたり、楽しめるように工夫を凝らすなど、ホスピタリティに溢れコミュニケーションスキルが高い人に向いている仕事である。
そして、有料老人ホームの仕事は身体介助や生活介助など体を動かす仕事だけでなく、業務報告なども作成しなくてはならない。一人一人の入居者の体調を把握する観察力や、文章にして書類を作成する事務能力も求められる。そのため、大雑把な人よりも細かいことまで気が回る人に向いている仕事でもある。ただし、有料老人ホームといっても仕事内容は異なるため、働く職場によって求められる能力は多岐にわたる。自分の持つ能力を知り、スキルに合わせた職場選びをするのが賢明といえる。